毎年800万人(!)もの観光客が訪れるという別府市。
観光客のお目当てはもちろん温泉でしょう。
源泉の数、湧出量ともに日本一、いえ入浴できる温泉としては世界一なのだとか。
まさに名実ともに温泉が支える町です。
別府温泉は、山中の秘湯と違ってJRで訪れることのできる手軽な温泉地。
JR別府駅を起点に満喫の旅を始めるといたしましょう。
始まりはJR別府駅から
駅に着いたら観光案内所へ立ち寄って、バスのフリー乗車券を入手しましょう。
駅近くに温泉はたくさんありますが、少し足を延ばしてもっと楽しめるように。
別府温泉とは、鉄輪温泉、明礬温泉などいくつかの温泉郷の総称で、全体としては結構広いエリアになるのです。
車があれば便利ですが、あれですね、えっと…飲めないですよね?
駅前広場にあるのは、足湯ならぬ手湯。
源泉かけ流しの温泉を手軽に楽しめます。
いきなりの温泉のお出迎えに旅の期待が高まるというもの。
まずは海に向かって歩きます。
昔ながらの小さな商店や飲み屋がひしめきあって、時間があれば夜に宿を抜け出してちょっと一杯というのもいいですね。
共同浴場「市営 竹瓦温泉」
ほどなく竹瓦温泉に到着。
昭和13年築の威風堂々としたたたずまいは、別府温泉のシンボル的存在。
大分県観光情報公式サイトより引用
肝心の風呂は、カランもシャワーもなく、ただ浴槽があるだけの潔さ。
この周辺には、気づかず通り過ぎてしまうような小さな共同浴場が多数ありますが、その多くがここと同じように浴槽のみというスタイル。
古い温泉地に多い形態ですが、これが別府のスタンダードなんですね。
入湯料も100円から数百円と、共同浴場のハシゴがしたくなる料金。
時間の許す限り暖簾をくぐり、地元の方々と交流を図るのが別府流。
ただし湯温高めなので、湯のぼせ、湯あたりにはくれぐれもご注意を。
ランチは、とり天発祥のあの店へ
昼を迎え、容赦なくお腹が鳴ります。
バスで「レストラン東洋軒」に向かいましょう。
ここは大分名物・とり天の発祥の店。
全国に鶏の唐揚げは数あれど、天ぷらとなるとやはりここ大分が思い浮かびます。
唐揚げの聖地と呼ばれる中津も大分ですが。
外はサクサク、中はジューシーなとり天にビールも進みます。
「レストラン東洋軒」公式サイトより引用
いい歳して遊園地?
お腹を満たしたら「ラクテンチ」へ。
いい歳して遊園地? といぶかる気持ちは、行ってみれば払拭されます。
まるで時が止まったかのような、ミニ遊園地とミニ動物園を融合させたレトロなレジャー施設。
ここに来たなら、名物・あひるの競争にエントリーしなくては。
8羽のあひるのレースで1位を当てるというシンプルなゲーム。
でもシンプルゆえ、大人こそ大盛り上がりしてしまうんです。
ラクテンチ公式サイトより引用
童心に返ってたっぷり楽しんだら、園内の「絶景の湯」でのんびりと。
入園者は無料で入浴できます。
「シーサイドホテル美松大江亭」で贅沢な時間を
山を下り、一気に海辺へ。
今日の宿は、海に面して建つ「シーサイドホテル美松大江亭」。
地元産にこだわった食事は、大分の魚介と和牛が楽しめます。
別府湾を一望できる屋上露天で心ゆくまで旅の疲れを癒やしましょう。
「シーサイドホテル美松大江亭」公式サイトより引用
お待ちかねの「地獄めぐり」
さて翌日は、別府といえばの「地獄めぐり」へ。
大地から湧き出す源泉を間近で見れば、地球が生きていることを実感できます。
昔は恐ろしく近寄ることもできなかったため地獄と呼んだのでしょう。
数ある地獄の中で、やっぱり血の池地獄、竜巻地獄、海地獄、鬼石坊主地獄は外せません。
血の池地獄
真っ赤な池が鮮血を思わせる光景
竜巻地獄
およそ30分ごとに勢いよく噴き出す間欠泉
海地獄
コバルトブルーが目に鮮やか
大分県観光情報公式サイトより引用鬼石坊主地獄
灰色の熱泥がポコポコ湧き出る様がまるで坊主頭
ランチも地球の力を借りて温泉蒸気で
ランチはすぐ近くの「地獄蒸し工房 鉄輪」へ。
ザルにのせた食材を、100℃にもなる温泉の蒸気が噴き出す釜の中で蒸します。
温泉蒸気には塩気を含むため、これだけでおいしい蒸し料理のできあがり。
海鮮セットや肉セットのほか、単品でも各種選ぶことができるので、その日の気分で自然の恵みを楽しめます。
大分県観光情報公式サイトより引用
午後は少し奥の明礬温泉郷へ向かい、乳白色の硫黄泉を楽しめる「湯屋えびす」で最後のお湯。
あちこちで温泉を堪能した別府の旅もそろそろ締めくくりです。
お土産には大人気の岡本屋・地獄蒸しプリン
明礬温泉郷の老舗の宿「岡本屋」が手がけるプリンが大人気。
温泉蒸気が蒸し上げたしっとり濃厚なプリンは常温で持ち歩け、冷蔵で1週間もちますのでお土産に最適です。
「岡本屋売店」公式サイトより引用
市内各地に噴き上がる別府の湯けむりは持ち帰ることができませんが、このプリンなら臨場感いっぱいに湯けむりを伝えるお土産として喜ばれそうです。
駅に戻る道すがら「湯けむり展望台」に立ち寄って別府ならではの光景を目に焼きつけ、土産話に湯けむりを添えましょう。
大分県観光情報公式サイトより引用
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